◆青色の防犯灯は、2000年にイギリス北部のグラスゴー市で、街の景観向上のためになるとして「青色の街路灯」を設置しました。すると、犯罪の発生件数が減少して、その防犯効果が注目されました。 青色は白色灯に比べ、明るさは暗く感じます。光の広がりはあり、遠くまで照らします。その色味は、人を心理的に冷静にさせる効果もあるといいます。日本では、2005年に奈良県で初めて導入され、奈良県、広島県、静岡県など全国の各自治体に広がりつつあるのです。 川崎市安全・安心まちづくり推進協議会では、犯罪抑止に向けた取り組みの一環として、2007年10月から青色防犯灯の設置を試行的に導入しました。中原区小杉町2丁目町会が試行モデル地区となり、街路灯82基を青色防犯灯に交換しました。高津区内では北見方町会及び諏訪第一町会で、実験的に青色防犯灯を設置しました。北見方町会では防犯効果に注目し25本を購入。電灯が切れた順番に交換し、10月1日現在では18基が設置されました。諏訪第一町会ではサンプルを取り寄せて設置しています。 川崎市安全・安心まちづくり推進協議会は平成19年度推進計画において、青色防犯灯の試行的導入への取り組みを宣言。市内の各自治会に協力を要請し、中原区小杉町2丁目町会が試行モデル地区となり、10月1日までに街路灯82基を全て青色防犯灯に交換した。試行期間は来年1月末までで、期間中に周辺住民へのアンケートや犯罪データの集計を行い、結果に応じて今後の方針を検討していく予定です。 ◆2008年12月10日読売新聞。「青色照明」を、鉄道会社が踏切や駅ホームに、飛び込み自殺防止の目的で導入する動きが広まっています。実際に自殺防止に役立つかどうかは専門家の間でも意見が分かれていますが、すでに青色照明を設置している鉄道会社は「それまで毎年起きていた自殺がゼロになった」などと効果に手応えを感じてもいます。 京浜急行は今年2月、横浜市南区の弘明寺駅で、ホームの端の照明8基を青色に変えました。前月の1月、ホーム端の人けのない場所で2日続けて夜間に飛び込み自殺があったばかりです。未遂も含め、毎年2、3件の飛び込み自殺が起きており、「自殺を1件でも減らすため、できることはなんでもしてみようと、わらにもすがる思いで始めた。」(同社鉄道本部安全対策担当)。同駅では青色照明設置後、飛び込みは起きていません。 JR東海も今年8月以降、愛知や岐阜、三重県で、東海道線や中央線などの踏切計10か所に試験的に青色照明を設置し、効果を探っています。JR東日本やJR九州でも、導入に向けた検討を始めています。 ◆金沢工業大の谷明彦教授(都市計画)は「青色には鎮静作用があり、心が平穏になって本能的な衝動が抑える効能があることは学術的に証明されている。青色照明灯は長期間にわたる研究成果がないため効能は明確にできないが、自殺抑止の一面があると推論される。鉄道員ならでは発想による非常にユニークな予防策だ」と話している。 |
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◆踏切に青色照明を導入。JR西日本大阪支社2008.2.9 踏切に設置された青色の照明。大阪市住吉区:鉄道自殺の防止に青い光が一役買っています。多発する飛び込み自殺などの踏切事故を防ぐため、JR西日本大阪支社(大阪市)が阪和線と関西線の32踏切に青色発光ダイオード(LED)の照明灯を試験的に設置したところ、1年経過しても死亡事故がゼロとなっていたことが9日、分かったそうです。「青色の光は人の精神を落ち着かせる効能があるとされ、自殺防止の観点からみても非常にユニーク」と全国の鉄道でも初の試みを評価している。 ◆青色照明:イギリス・グラスゴー市が2000年、景観改善のために街路灯に導入、犯罪発生件数が減少したことで注目を集めた。日本では05年に奈良県警が導入を進めたところ、1年後に周辺の夜間の犯罪認知件数が約9%減少。その後も、北海道から沖縄県まで各地で防犯灯として取り入れられるようになった。 |
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考えたこと 色彩計画は、建築家やインテリアデザイナーなどが、かならず必修科目として学習するような事ではないでしょうか。 道路から見える看板の有害性・安全性評価 自然を破壊する建設施設抑止 心を癒す田舎の風物保護 色だけではなく地下鉄の騒音のような心に刃物を突き立てるような音や混雑の緩和 都会の環境ストレス悪化の危険性を低く抑えるもの・・・ 合理性より、人間主義で都市を造らなければならない |
●青森県での取り組み:青森県警では、平成18年4月1日「青森県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例」の施行に伴い、犯罪に強い環境作り推進のため、県民運動として「青い森安全・安心ブルーアップ作戦」を実施しています。八戸市白山台地区、五所川原市沖飯詰地区で青色防犯灯が設置され、県内各地区自治会における青色防犯灯設置の輪が広まっています。
●鰺ヶ沢署管内:平成19年1月12日に鰺ヶ沢町中村地区に20基の青色防犯灯が設置され 、更に、平成19年4月26日に33基が中村地区に増設され、合計53基が青色の灯をともしています。今後も管内各地区に青色防犯灯設置を積極的に働きかけ、地域住民と警察が一丸となって「安全・安心まちづくり」の推進に努めています。 |
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青色光は白色光に較べて短波長の光が多いため、青色防犯灯を設置した通りは、光が道路全体に広がります。 遠くを歩く人影が、浮かび上がる特長があります。 生理的に暗くなると、青色の方が視認性が良くなるそうです。 |
2004年に、地域住民による防犯パトロール車へ青色回転灯の設置が認められ、地域の防犯活動に「青色」がある種の「安心安全のシンボルカラー」としての認識が拡がった。これが青色灯をめぐるマスコミ報道と相俟って、地域防犯に熱心な地域が主体的に推進されたようです。2007年3月では37都府県で青色・防犯灯の設置を確認したそうです。(警察庁調べ) |